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Technique

全日空トリトンブルーを作ろう

 私への質問メールで一番多いのが、ANAのトリトンブルーの作り方です。
 ハセガワの組立説明書の塗装図にも書いてないので、皆さん苦労されているようですね。
 私が初めて作ったエアライナーはANAのB767-300でしたが、私も何を塗っていいものかわからず、模型店の方に聞きました。
 模型店の方もよくわからなかったみたいで、思案のあげく「これでいいんじゃないの?」と塗料棚から取り出したのがクレオスの65番「インディブルー」と34番「スカイブルー」でした。
 そのときはなんのためらいもなくそのまま塗りましたが、やっぱりちょっと違うということで、自分なりに実機や写真を見て考えた結果、それぞれに5番「ブルー」を混ぜたものを以後塗っています。
 それぞれをどのくらい混ぜるかという混合比ですが、私はいつも適当にやっていたので、質問された方への回答もそう答えていました。
 色は肉眼、写真、光線具合、劣化具合、塗られた面積や大きさなどで違って見えるのはご承知のとおりで、実物の色と全く同じ色を模型に塗っても違って見えるかもしれません。
 要するに正解というものがないので、私の作った色はあくまでも参考として、自分のイメージする色を作ってみてくださいと補足しています。
 ただ、私の模型を見て「これだ」と思い質問される方もいるかと思いますので、この際ですからもう一度考えてみることにしました。
 私自身の備忘録にもなるので、混合比についてもある程度正確に計ることにします。

 さて、ここに私が作った模型の写真、実機写真、ANAのホームページから拝借したロゴマーク、そしてハセガワのデカールがあります。
 写真ではあまり違いは感じられませんが、ANAのロゴとデカールは明らかに違います。
 特にデカールは紫っぽいです。 

上3枚Kaji撮影

A.netより一部トリミング

全日空ホームページより

ハセガワデカール

 色作りに入る前にちょっと気になることがありました。
 すでにご存じの方もいるかとは思いますが、2008年11月にMrカラーの価格改定があり、それとともにラベルデザインも変更されました。
 クレオスのサイトによれば旧ラベル品との内容量、品質、性能は変わらないとのことですが、どうやら色は違っているものがあるようです。
 特にこの5番「ブルー」はまったく違う色になっています。

 かなり明るい色になっています。
 まあ、今までが暗すぎるというか、インクのような青で、これが青かー?って感じでしたね。
 こうしてみると白が多めに加えられているようで、隠蔽力は強そうです。

 スカイブルーとインディブルーは、ふたの色を見る限りでは変わりません。

 スージーブルーという新色も登場しました。
 このGXシリーズは発色、隠蔽力、塗膜を強化した新シリーズで、筆塗りでも使いやすそうです。

 ここからは実際に色を塗ってみました。
 まずは5番ブルー、34番スカイブルー、65番インディブルーを新旧比べてみました。
 左:上が新製品(以下「新」)、下が旧製品(以下「旧」)
 新は普通の青になり、発色も良いです。
 旧は透明感があり、発色させるのに何度も重ねて吹き付けることが必要で、筆塗りは厳しいです。
 中:上が新、下が旧
 ほとんど変わりませんが、新しい方はすこしくすんだ感じです。
 右:上が新、下が旧
 これも新しい方はすこしくすんだ感じです。
 

 上が65番インディブルーと5番ブルー(旧)を2:1で混ぜたもの、下が34番スカイブルーと5番ブルー(旧)を2:1で混ぜたものです。
 これが現在私が模型に塗っているものです。
 なお、この混合比ですが、塗料皿に垂らした滴の数で計るといういいかげんな方法なので、あくまでも参考としてください。

 上が新色GX5スージーブルー、下が65番インディブルーです。
 スージーブルーは明るくさわやかな青といったところです。
 

 試しに新色GX5スージーブルーと5番ブルー(旧)を1:1で混ぜてみました。(上)
 下の65番インディブルーと5番ブルー(旧)を2:1で混ぜたものとほとんど変わらないです。
 スージーブルーの混合比を1とした理由は、インディブルーよりも色が濃いからです。

 新色のブルーも使って作ってみました。
 上が5番ブルー(新)と(旧)を2:1で混ぜたもの、下が同じく3:1で混ぜたものです。
 新色は若干紫に寄っているようなので、ハセガワのデカールの色に近づいたような気がします。
 2:1だと濃すぎるので、3:1が良いかも。
 

 ハセガワの塗装図にはトリトンブルーの色指定がないと冒頭にも書きましたが、我が家にあるANA機の組立説明書を引っ張り出して見たところ、唯一マリンジャンボの塗装図に示されていました。
 それが322番フタロシアニンブルーで、上の方です。
 下は65番インディブルーと5番ブルー(旧)を2:1で混ぜたものですが、これと比べて濃く、くすんでいます。
 通常塗装機のキットはデカール表現ですが、マリンジャンボは塗装が必要なので色が指定されているわけで、これがハセガワのおすすめということでしょうが、この色はちょっと違う気がします。 

 で、結論です。
 65番インディブルーと5番ブルー(旧)の2:1も良いのですが、私のおすすめは新旧ブルー3:1の混合比のものです。
 ハセガワのデカールに近づけたければ4:1でも良いかもしれません。
 ただ、まだ模型には塗っていないし、上にクリアーを吹いたら違って見えるかもしれないので、次にANA機を作るときに模型に塗って試してみたいと思います。
 それから、旧製品のブルーは生産中止となっているので市場在庫のみとなりますので、手に入れるのなら早めが良いと思います。
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